炎の料理人
りょうちゃんの腰痛がまた徐々に悪化してきている。
この夢のようなひと月はなんだったんだろ。
痛みと苛立ちの日々がまた始まってきている。
以前よりも、こじらす前にまた整形外科行来なよって言ったけど、多分行かない気がする。
注射打っても薬飲んでも一か月もたない。
どうせ治んないなら付き合うしかない。
どうせなら歩けなくなって車椅子のが楽か、、とまた嫌なことを言う。
付き合うしかないって、、(わたしも?)
わたしはやるだけのことやった!
ゴッドハンドにも出会えた!
本人がやる気がないのなら、、もうどうすることもできないかも、、逆戻りなのかもと思った。
そう言いながら、今日はあさひに夕飯を作ると。
昨日からまた鶏ガラをコトコト煮出し、スープを作って。
気持ちは嬉しいし、わたしも楽だし、ついそれに甘えてしまうけど、たいていりょうちゃんがキッチンにたつと、ろくなことはない。
そして、そんな怒るならもう作らなくていいよといい、向こうも2度と作らねーよとなる。
原因は、りょうの手際の悪さの自分への苛立ち、
見たいテレビ番組がはじまってしまったこと。
不器用な自分に暴言をはき、腰痛へのイライラ。
わたしは手伝う気もあるし、ただりょうがどうしたいかがわかんないからアシストは難しく、イライラされても、なるべくスルーするすべをだんだん身につけたけど。
あまりにも怒りながら作る料理に腹が立ち、あさひを迎えに行ってくるとクールダウンに家をでた。
くりぃむは、さっきから察してわたしのそばを離れないし、ママ連れてってとジャンプする。
今頃、荒れながら、怒りの料理をつくっているのだろう。
わたしがどんなに丁寧に気持ちよく生活しようとしても、、。
7時に帰れそうと夕方のあさひの電話をあてに出てきたのに、もう8時になろうとしてる。
寒い。
セカオワにはまり、「ふたご」を読み終えた。
冒頭で彼はわたしのことを「ふたご」のようだとおもってる。にやられ、グイグイ引きこまれた。
そして、思い出した。
りょうちゃんと付き合い始めの頃、お互いをよく知らなくて、家族のことや亡くなった父のことや、生い立ちをたくさん話しながらいた時、
りょうがそう言ってくれたことを。
ふたごの気持ちでいようと。
それがすごく嬉しくて、本当になんでも話せたし共有した。
そう思い出しながら、この本を読み終えた。
苦しいのか、せつないのか、これでよかったのか、こうするしかなかったのか、激しい物語だった。
私たちにこんな激しさはもちろんなかったけど、
ふたごの気持ちと言ってくれて嬉しかった日々が遙か遠い記憶の中に埋もれていた。
読み終えた矢先の、これですわ。
炎の料理人。
ちなみに、メニューは中華丼。
お腹すいた。
あさひはまだ帰れなそうだ。
吐き出したら、スッキリして、帰れそう。
くりぃむがさっきとは違うガクブルに。
8時半。
あさひが頑張ってるのに、親たちは何をしてるんだ。
帰ろっと。
りょうの怒りに乗らなかった、
大人な自分を褒めてあげよう。
追記
昨日結局、あさひの帰宅は22時。